僕の仔猫


「にゃあ」
「…へ?」
突然俺の膝の上に頭を乗せると、彼はそう鳴いた。
膝枕を急にさせられた俺は、わけもわからず、彼の髪を撫でた。
「えぇと…」
「にゃあっ」
にぃ、と笑うと彼は俺の腹側に顔を向け、ぎゅぅと抱きつく。
「にゃぁ…」
ふわふわの髪を撫でながら、俺はただ困惑する。
「な…なんで、猫…なんですか」
「んにゅ〜」
ぐりぐりと俺の腹に頭を押し付けながらの鳴き声は、次第にくぐもっていく。
「ねぇ…」
本物の猫にするように、彼の首を撫でると、彼は嬉しそうに笑いながら、顔をあげた。
「ん〜…」
俺に首を撫でられたまま、彼は小さく小首を傾げる。
「お前さっき、ペットショップで、にゃんこに見とれてたから」
「…から?」
首を撫でる手を頬にずらすと、彼は恥ずかしそうに笑う。
「にゃんこ、好きなのかなぁって」
頬に触れる手に、彼は唇を押し当てる。柔らかい感触。
「だから、にゃぁ…」
その柔らかさが、そのまま動く。俺はくすぐったいのと可愛いので、嬉しくなった。
「猫、好きですよ」
指先で唇を撫でると、ぱくりと咥えられた。熱い感触に、体が反応する。
「貴方も、好き」
そのまま指で口内を犯していく。膝枕の上の彼の体は次第に熱を持ち、呼吸が荒くなっていく。
「…っん」
ちゅ…と濡れた音を響かせながら、指を抜く。彼は名残惜しそうに、自分の唾液にまみれた俺の指を見つめた。潤む瞳は、彼の体の熱を現している。
「ふ…にゃぁ…」
「俺の可愛い仔猫は、もっと、好きですよ」
くすりと笑い、濡れた指先で首筋をなぞれば、甘い鳴き声が漏れた。


[end]


日記抜粋。
恥ずかしいネタという自信はあります(笑)